シティ・モビリティ

自動運転タクシーWaymo Oneの乗り方・使い方
ー【その2:運転のクセ・特徴編】ー

上級研究員 新添 麻衣

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晴天から大雨洪水警報の日まで、様々な天候、時間帯、ルートでWaymoを走らせてみました。
 今回は、実際に体験して分かったWaymoの運転のクセや特徴をご紹介します。こうした点を予め把握したうえで乗車いただくと、初めての乗車であってもドキッとすることが減るかもしれません。
 ※前号【その1:基本操作編】はこちらをクリック

サンフランシスコのダウンタウンを走るWaymo

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1.総評 〜少しでも早く目的地に到達すべく、グイグイ行くタイプ〜
◆総じて、Waymoの運転操作は高度なレベルで安定しており、スムーズです。
 現地の人からも「自分の運転よりうまい」「安心」といった好評価を耳にします。
 特に夜間は、物体を認識するレーダーやライダーが360度見張っているお陰で、
 人間の目よりも周囲が良く見えているかもしれません。
 ◆ただし、スムーズな運転を実現するために、減速やブレーキをかけずに
 グイグイ進む場面も多く、乗車中はドキッとすることもあるかもしれません。

大雨の夜に走るWaymo
<24時間運行、大雨の夜でも配車可能>

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2.車線変更が大好き 〜未遂で終わることも多々〜
◆国土の広いアメリカでは、片側3車線以上の道路が多くあります。
 Waymoは隙間を見つけると、少しでも前に進もうとウィンカーを頻繁に出して、車線変更を試みます。
◆車内でウィンカーの音がうるさく感じることもあれば、再三ウィンカーを出したものの、
 タイミングがつかめず、結局、車線変更できずに終わることも多いため、
 周囲にいる他車のドライバーに「次にWaymoがどう進もうとしているか」が正しく伝わらず、ややリスクを感じます。

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3.黄色なら進め!という選択をしがち
◆急ブレーキをかけると追突を受けるリスクがあるので、流れに乗って進んだほうがスムーズではあるのですが、
 1秒未満の判断の差で「これは今、赤信号で交差点に侵入してしまったな…」という結果になることもチラホラ。
 ◆このような運転スタイルのため、合流したい他車、右左折したい対向車に道を譲ることもあまりありません。
 相手の車とそれなりに距離が離れている状況で、「人間の運転であれば、少し減速すれば入れてあげられたのになぁ」と思う場面でも、基本的に減速しないので、少しドキッとします。
 ただ、そんなWaymoの姿を見、相手のドライバーもWaymoが通り過ぎるのを待っていました。
 長らく運行を続ける中で、周囲のドライバーもWaymoの動きを学習し、対応には慣れているのかもしれません。
 他の交通参加者(他車、自転車、歩行者など)に自動運転車の挙動に慣れ親しんでもらう点も、実用化=道路上での安全な共存に向けては重要な点です。

交差点でのWaymoの挙動
<交差点でのWaymoの挙動/帰宅ラッシュ時で混雑しており、交差点に入るタイミングが難しい>

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4.法定速度の上限を狙って走行〜最速で時速45マイル(≒約72km)までを体験〜
◆車線が混雑しておらず、特に支障がない状況では、法定速度の上限に合わせて走ろうとします。
 システムが制御しているので、運転席の速度の表示を見ると、一定の速度を保って走行していることがよく分かります。
 ◆Waymoの加速はスムーズ、ブレーキは緩やかです。 
 時速45マイルで快走する車内にいると、さすがにスピードが出ていることを体感します。
 ◆右左折をして道路の速度上限が変わった時に、時折、速度を下げるのが追いつかないことがあります。
 時速25マイルの道路を30マイル台のまま走ってしまうことも。

<時速45マイル(≒時速72km)を助手席で体験>

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少し強引な動きも見せるWaymoですが、それがスムーズな運転挙動と表裏一体なのでしょう。
次号【その3】では、実際の走行中に発生したトラブルとWaymo側の対処法についてご紹介します。
⇒自動運転タクシーWaymo Oneの乗り方【その3:トラブル対応編】(こちらをクリック)

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