その他

【Vol.80】2.医療・介護視点で見た地域づくり

主任研究員 福嶋 一太

I.はじめに

地域の医療・介護サービスは、その分野単独ではなく、将来に向けた地域づくりと統合的に体制を構築していく必要がある。本稿では、地域包括ケアシステムやスマートシティの事例を踏まえ、地域の医療・介護の視点から将来に向けた地域づくりの課題や対応策を抽出する。

II.地域づくりと医療・福祉

少子高齢化が急速に進む中、地域に応じた効率的・効果的な医療・介護の提供体制の構築が求められている。このような背景から取組が進められている「地域包括ケアシステム」と「スマートシティ」の概要を示す。

III.取組事例にみる地域の課題と解決策

地域包括ケアシステムとスマートシティがどのように構築され、課題を解決しているか、具体事例で確認する。医療・介護分野の地域が抱える課題を多職種の連携・協働で解決する大分県臼杵市の事例と、地域・市民が抱える課題を抽出し、データやICT技術を活用して課題解決をはかる福島県会津若松市におけるスマートシティの事例を取り上げ、地域の課題と解決をはかる具体的な取組を確認する。

IV.事例から読み解く成功要因

事例で取り上げた2つの都市は、都市の規模・特性、地域包括ケアシステムやスマートシティといった課題解決の推進方法は異なるものの、いずれも市民や地域の課題を基点として種々のプレイヤーが連携して粘り強く取組が進められたことが根底にある。

V.むすび

地域の医療・介護サービスを地域づくりと統合的に進めようとする場合、構築したい仕組みや提供したいサービスを中心に検討を進めるのではなく、地域課題と向き合い、地域に根差した解決策やサービスを市民主体で考える姿勢・取組が求められる。

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