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【Vol.79】2.セキュリティトークンの可能性~デジタル化による新たな金融資産の創造へ~

主任研究員 大沢 泰男

I.はじめに

金融市場においてデジタル化が進展しつつある。その中でも、デジタル技術を活用した有価証券(セキュリティ)であるセキュリティトークンは注目を集めている。本稿ではトークンの仕組みから概説し、セキュリティトークンの実例に触れたのち、今後の展望を紹介する。

II.セキュリティトークンとは

トークンとはもともと「しるし」を意味していた。しかし、最近ではデジタル技術を活用し、その用途や概念を広げつつある。特に、トークンと有価証券を組み合わせたセキュリティトークンは、単なる有価証券の電子化にとどまらず、新たなビジネスモデルの構築や価値の創造へ結びつけることが期待されている。

III.デジタル資産の発展

ビットコインをはじめとする仮想通貨は、この10年で大きく発展してきた。仮想通貨に対する評価は一様ではないが、最近では金融資産としての体裁が整い、投資家の裾野を広げつつある。また、仮想通貨が社会にすばやく浸透してきた点や、新たな市場の創造に寄与した点には学ぶべきところがある。

IV.セキュリティトークンの可能性

セキュリティトークンの活用は、既存システムの改善だけでなく、新たなビジネスモデルの構築や市場の創造につながるといった可能性がある。

V.セキュリティトークンの現状と今後の展望

国内外においてセキュリティトークンの発行が始まっているものの、その規模は金融市場全体と比較すると小さく、本格的な活用に向けた最初の段階にある。もっとも、将来に向けては市場拡大が見込まれており、日本では個人投資家向けの新しいビジネスモデルの確立や、新たな市場の創造が期待される。

VI.おわりに

セキュリティトークンの活用によって、金融市場のデジタル化を進展させることが望まれる。そして、金融の持つ力を経済全般の活性化につなげていくことが求められている。

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